Instagram社は、2019年5月に「ショッピング機能」(2018年6月に日本で提供を開始)を拡充することを発表しました。
今までショップアカウントでしか利用できなかった「ショッピング機能」をインスタグラマー個人の投稿内でも利用可能になります。
これにより、インスタグラマーは自身が投稿内で身に着けている商品に「ショッピングタグ」(商品名・価格が記載されるタグ)を付けられるようになり、彼女達のフォロワーは、気に入った商品の情報をインスタグラム内で閲覧し、外部ECサイトにシームレスに遷移して購入することができるようになります。
今回は、現状の「ショッピング機能」がどのようなものか、新しいアップデートによってどのような条件で「ショッピング機能」が使えるようになるか、ついて説明していきます。
目次
現在の「ショッピング機能」について
2018年3月にアメリカでスタート
現在の「ショッピング機能」は、2018年の3月にアメリカで試験的にスタートされました。
従前、インスタグラムのユーザーは、ECサイトのユーザーとは異なり、購入目的でアプリを見ていたわけではなかったため、アプリ上から購入に繋げることは難しいのではないかという懸念があり、アメリカのみで試験的にスタートしたのです。
ところが、見事アメリカで成功し無事懸念を払拭できたことから、3ヶ月後の2018年の6月には日本でもショッピング機能がリリースされました。
ショッピング機能とは
ショッピング機能は、インスタグラムの投稿写真をタップすると、メンションタグのような形で、商品名、金額、リンク先を一つにまとめてタグ付けできる、というものです。
ショッピング機能の利用方法
- ショッピングバッグのアイコンが付いた投稿を見つける
- 写真をタップすると、商品名と価格が書かれたタグが表れる
- タグをタップすると商品詳細ページが表示される
- 「購入する」をタップすると商品ページ(外部ECサイト)に移動する
「ショッピング機能」の出現より、インスタグラムで見た商品をユーザーが購入したいと思った時に、スムーズにECサイトへ誘導することができるようになりました。
この機能が導入された当時は、SNS×ECのサービスとしてはZOZOTOWNが運営している「WEAR」ぐらいしか存在しておらず、インスタグラムでアカウントを運用しているショップにとっては、この「ショップ機能」が革新的なサービスとなりました。
ショッピング機能の利用条件(現在)
ショッピング機能を導入にはコストは必要ありません。
ただし、以下の条件を満たしている必要があります。
ショッピング機能の導入に必要な条件
- ビジネスで、提供者契約とコマースポリシーに準拠した物理的な商品を販売している
- Instagramアカウントがビジネスプロフィールに移行済みである
- Instagramアカウントが所有権のあるFacebookページと接続されている
- Facebookページでショップセクションを追加もしくはビジネスマネージャでカタログを作成している(あるいはBASE、EC-Cubeなど、カタログ作成をサポートする国内事業者のECプラットフォームと連携する)
上記の条件をクリアし、Instagram社の審査に通過するとショッピング機能を利用できるようになります。
2019年の「ショッピング機能」のアップデートについて
2019年5月、「ショッピング機能」について、2つのアップデートが発表されました。
・チェックアウト機能
・クリエイターの投稿でのショッピングタグ利用
の2つの機能です。
これらの2つの機能は、現在、アメリカ国内で一部パートナーに向けテスト運用を行っている段階です。
チェックアウト機能
この機能は、ショッピングタグから商品詳細ページに飛んだ後に、さらに「Checkout on Instagram」というボタンをタップすることで、Instagram内で決済が完了できるようになっています。
この機能により、わざわざ外部サイトに飛ぶことなく、Instagram内で買い物を完結できるようになります。
クリエイターの投稿でのショッピングタグ利用
こちらが、今後のインフルエンサーマーケティングに大きな影響を与えると思われるアップデート、「クリエイター・インフルエンサーの投稿でのショッピングタグ利用」です。
クリエイターやインフルエンサーの投稿にもショッピングタグがつけられるようになり、現在は約30人ほどのクリエイターを対象にテストが行われています。
さらに前述のチェックアウト機能を併用して、クリエイター・インフルエンサーの投稿からもInstagram内で決済まで完了できるようになります。
この2つの機能は、アメリカの一部の企業・インフルエンサー・クリエイターとテスト中のため日本では利用できません。
「ショッピング機能」導入時のように、将来的にはグローバルでも展開される予定となっているようです。
今回のアップデートにより変わること
今回のアップデートにより、広告主である企業が自社商品のPR投稿をインフルエンサーに依頼する場合に、インフルエンサーの投稿からショッピングタグを使って商品のECページに直接誘導することができるようになる可能性が出てきました。
今までは、「インフルエンサーマーケティング=認知拡大」
の側面が強かったですが、今回のアップデートが日本でも実現すれば、
①インフルエンサーの投稿閲覧→②商品のタグをタップ→③インスタグラム内で購入完了、となり、
今後は、「インフルエンサーマーケティング=認知拡大+購入促進」
という図式に変化することになるでしょう。
既にインフルエンサーマーケティングに取り組んでいる企業は「ショッピング機能」を活用したPR投稿の手法研究を進め、まだ取り組んでいない企業はこれを契機に本格的にインフルエンサーマーケティングに着手し始めることが想定されます。
まとめ
認知拡大〜購入まで、全てのプロセスでマーケティング活動を行うことが可能になり、Instagramを活用したインフルエンサーマーケティングにますます注目が集まりそうです。
本メディア「インフルエンサーマーケティングガイド」を運営するREECHでは、Instagram特化のインフルエンサーキャスティング事業を運営しており、業界で最も高機能なキャスティングツールを業界最安値で提供しています。
また、所属するインフルエンサー全員がビジネスアカウント・クリエイターアカウントを所有しており、クリエイターアカウント・ショッピング機能を活用したマーケティングサービスの提供が可能な体制を整えております。
Instagramを活用したインフルエンサーマーケティングに精通したスタッフが丁寧にアドバイスさせていただきますので、「今回のアップデートを機械にインフルエンサーマーケティングに取り組んでみたい」「でもよく分からない」等のお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。