Instagramは、インフルエンサーマーケティングと非常に相性の良いSNSです。
Instagramのフォロワーは、自分の好きなブランドやサービスの公式アカウントをフォローしていることが多く、商品やサービスをおすすめされることへの抵抗心が薄いからです。そのため、BtoB・BtoCを問わず、成果が出やすい傾向にあります。
しかし、自社のマーケティング施策にInstagramを使ったインフルエンサーマーケティングを導入しようとしても、「何をどのようにすればいいかわからない」と悩む人が多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Instagramでのインフルエンサーマーケティングのメリット・デメリットを踏まえ、参考にしたい成功事例を紹介します。また、成功するためにおさえておきたいポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
Instagramの概要
Instagramは、写真や動画を楽しむことがメインのSNSです。
通常の写真や動画の投稿のほか、24時間限定で写真や動画を投稿できるストーリーズ、豊富な音声やエフェクトが使える30秒の短尺動画リールなど、機能が充実しています。
2019年3月時点の月間ユーザー数は約3,300万人です。
2021年に発表された総務省の調査では、10代の利用率が69%ともっとも高く、次いで20代の利用率68.1%、30代の利用率が55.6%となっており、世代が若いほど利用率が高くなっています。
またInstagramユーザーの男女比は、男性35.3%に対して女性49.4%と女性ユーザーのほうが多いのも大きな特徴です。
令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 12ページ参照(総務省)
ちなみ、Instagramで活躍するインフルエンサーのことを「インスタグラマー」と呼びます。
Instagramでのインフルエンサーマーケティングのメリット・デメリット
Instagramでのインフルエンサーマーケティングの導入を検討するなら、そのメリットとデメリットを把握しておくことはとても大切です。
Instagramでのインフルエンサーマーケティングのメリット
Instagramでのインフルエンサーマーケティングのメリットは以下のとおりです。
- 競合他社との差別化に効果的
- 女性ユーザーに対して強い訴求力を発揮する女性のインフルエンサー(インスタグラマー)が多い
- 写真や画像がメインのSNSであるため、視覚的に訴求できる商品のプロモーションに向いている(ユーザー比率を考えると、若年層向けの商品であるほど効果が高い)
有名インフルエンサーと長期間タイアップしていれば、インフルエンサーのイメージが自社や自社商品のブランドイメージとして定着します。このイメージを前面に押し出せば、競合他社との差別化につながります。
Instagramでのインフルエンサーマーケティングのデメリット
Instagramでのインフルエンサーマーケティングのデメリットは以下のとおりです。
- インフルエンサーの選定がむずかしい
- 案件を受けてくれないケースや、現在は活動していないケースもある
- 単発では効果が出にくい
Instagramに限らず、インフルエンサーマーケティングは単発の投稿では効果が出にくい傾向にあります。これは、商品購入の場合に特に当てはまります。たとえ憧れているインフルエンサーが紹介していても、購入というアクションには慎重になるフォロワーも多いからです。
Instagramでのインフルエンサーマーケティング成功事例
この項目では、Instagramでのインフルエンサーマーケティングの中でも参考にしやすいファッション、コスメ、旅館・ホテル、寝具関連の成功事例について解説します。
プチプラのあやさん×ファッションセンターしまむら
ファッション関連の成功事例は「ファッションセンターしまむら」のケースを紹介します。
起用されたインフルエンサーは「プチプラのあや」さんです。あやさんは、Instagramのフォロワー数が56.8万人(2022年7月時点)います。
この事例のポイントは、PR投稿でコーディネート例の写真を見せつつ、キャプション(Instagram投稿のテキスト部分)で商品名や価格などを記載していることです。コーディネートの写真を見せて「自分も着てみたい!」というユーザーの欲求を高めつつ、商品の価格を記載しておくことですぐに購入を検討できるように誘導しています。
また、コーディネート例のレイアウトも、なじみのあるカタログやチラシ形式で載せていることもあり、普段のPR投稿より高いエンゲージメント率を獲得できたそうです。
PR投稿であっても、ユーザーにメリットを感じさせれば高いエンゲージメント率を獲得できるという好例です。ユーザー視点の投稿を心掛けているあやさんと、消費者が購入しやすい価格でファッションを提供しているしまむらがシナジーを生み出した成功事例と言えますね。
成功事例① プチプラのあやさん×ファッションセンターしまむら(Instagram)
Airi Katoさん×LuLuLun(ルルルン)
コスメ関連の成功事例は「LuLuLun(ルルルン)」のケースを紹介します。「LuLuLun(ルルルン)」は、株式会社グライド・エンタープライズの化粧品ブランドです。
起用されたインフルエンサーは「Airi Kato」さんで、Instagramのフォロワー数が19.1万人(2022年7月時点)います。
この事例のポイントは、Airiさんが新商品「ルルルンローション」を実際に使ったときの顔写真や商品の外観写真とともに、商品に関するくわしいレビューも一緒に投稿したことです。使用感、商品の外観、実際に使ったときの感想など、購入を検討するために必要な情報を投稿したため、1週間で1万4,000件以上のいいね!がつきました。
この投稿が大きな反響を得た理由として、インフルエンサーと商品の相性の良さが考えられます。
先述のしまむらの事例と同様、インフルエンサーと商品・ジャンルの相性はとても重要です。相性が良ければそれだけ相乗効果が高まり、たとえPR投稿であっても普段の投稿を超える反応を獲得できるという成功事例です。
成功事例② Airi Katoさん×LuLuLun(ルルルン)(Instagram)
土屋まなさん×清流荘
旅館・ホテル関連の成功事例は「清流荘」のケースを紹介します。清流荘は伊豆にある温泉旅館で、源泉かけ流し温泉や天然温泉プール、ガーデンスパなどが楽しめます。
起用されたインフルエンサーは「土屋まな」さんで、Instagramのフォロワー数が9.2万人(2022年7月時点)います。
この事例のポイントは、なんと言ってもPR投稿を2つに分けているところです。1つめは旅館のラウンジやプール、客室、温泉の様子などを投稿し、2つめは旅館で楽しめるグルメについて投稿しています。
一般的なPR投稿はほとんどが1回で終わりますが、今回の事例のように複数回投稿してもらえれば、投稿の露出回数やタッチポイントを単純に増やせます。
また、投稿する画像の中に自身の水着姿を加えることで、温泉旅館と投稿の両方に関心を持たせている成功事例です。
成功事例③ 土屋まなさん×清流荘 「施設の様子や風景の投稿」(Instagram)
成功事例④ 土屋まなさん×清流荘 「宿泊中に楽しめるグルメの投稿」(Instagram)
おうちと暮らしを楽しむおーちゃんさん×NELLマットレス
寝具関連の成功事例は「NELLマットレス」のケースを紹介します。
起用されたインフルエンサーは「おーちゃん」さんです。おーちゃんさんは、Instagramのフォロワー数が10.5万人(2023年2月時点)。
この事例のポイントは、投稿の内容や表現を細かく指定せず、クリエイターさんの世界観や個性を尊重して自由に投稿いただいています。おーちゃんさんの普段の投稿内容から乖離のない日常を全面に出したオリジナリティある投稿をしたこともあり、普段の投稿より多い30.8万回(2023年2月時点)も再生されています。
この事例では、1回の投稿で終わるのではなく、複数回にわたって投稿をしてもらっています。フィード投稿・ストーリーズ投稿(ハイライト固定)にてしっかりフォロワーに対してリーチ、リール投稿でフォロワー外にもアプローチをし、定期的に商品のリマインドを行っています。
また、インフルエンサーと商品の相性の良さもとても大事な要素です。おうちと暮らしを楽しむおーちゃんさんと、「素晴らしい明日のための睡眠」を提供しているNELLが生み出した成功事例と言えますね。
■【公式HP】NELLマットレス
■【Instagram公式アカウント】NELL(ネル)マットレス
成功事例⑤ おうちと暮らしを楽しむおーちゃんさん×NELLマットレス(Instagramフィード①)
成功事例⑥ おうちと暮らしを楽しむおーちゃんさん×NELLマットレス(Instagramフィード②)
成功事例⑦ おうちと暮らしを楽しむおーちゃんさん×NELLマットレス(Instagramリール)
Instagramでのインフルエンサーマーケティングで成功するためにおさえておきたいポイント
Instagramでのインフルエンサーマーケティングで成果を出すためには、以下のポイントをおさえる必要があります。
- 自然にPRすることが上手で、自社の商品ジャンルやターゲット層と相性の良いインフルエンサーを起用してシナジーを生み出す
- インフルエンサーの個性を尊重する
- ECサイトや自社LPに誘導したいときはストーリーズを活用する(通常投稿にはURLリンクを設定できないため。ストーリーズはURLリンクを設定できる)
自然なPRが上手いインフルエンサーは、PR投稿でも広告臭を感じさせず、消費者目線のコンテンツを発信してくれます。自社の商品ジャンルや業界・業種とマッチするインフルエンサーを起用できれば、先述の成功事例のようなシナジーを生み出すことも可能です。
また、こちらからの要望は最小限にし、インフルエンサーの個性を尊重するのも重要になります。インフルエンサーが窮屈さを感じれば魅力を存分に発揮できなくなり、投稿を見るフォロワーも違和感を覚えて良い反応を返さなくなる危険性があるからです。
ただ、ステルスマーケティングになっていないか、こちらの意向に反する内容になっていないか、などを確認するためにPR投稿の下書きはチェックさせてもらいましょう。
※インフルエンサーの起用について、くわしく知りたい人は下記の記事がおすすめです。
【Instagram向け】正しいインフルエンサーの選び方とキャスティング方法を徹底解説(インフルエンサーマーケティングガイド)
Instagramで活躍するインフルエンサーをさがすならインフルエンサー検索ツールがおすすめ
Instagramは「インスタ映え」という言葉ができるほど、視覚的な訴求力が強いSNSです。
インフルエンサーに投稿してもらった1枚の写真、1本の動画によって、商品やサービスを利用するところをユーザーに想像させられます。「この服が欲しい」「この化粧品を使いたい」「この旅館に泊まりたい」といった感情を抱かせることでユーザーの欲望を煽り、購買意欲をアップさせることが可能です。
ただ先述のとおり、Instagramでのインフルエンサーマーケティングで成果を出すには、自社の商材やジャンル、業界とマッチするインフルエンサーを探し、起用する必要があります。
そこでおすすめなのがインフルエンサー検索ツールです。
弊社が提供する「REECH DATABASE」もそのひとつで、投稿しているジャンルや活動エリアを問わず、どのようなタイプのインフルエンサーでもさがしだしてコンタクトが取れます。
具体的には、ジャンルやエリアで検索すれば、インフルエンサーの詳細なデータから過去のPR投稿までかんたんにチェックできます。また、インフルエンサーとのコンタクトもチャットアプリのようにかんたんに行うことができ、複数人のインフルエンサーと同時にやり取りすることも可能です。
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